「優月はお父さんの会社の事、人一倍心配してたよな。

だから、大学行くのを遠慮してるんだろう?」


「え…?あ、うん…」


「ごめんな。

なんか、妙なプレッシャーをお前にかけてたみたいで」


どういうこと…?


「優月、高校入ってからずっとバイトしてただろう?」


「…うん」


「学費に充てようと思ってたんだろう?」


「そ、そうだよ…」


「ごめんな。お父さんとお母さんに気を遣ってたんだな」


「…え?」


お父さんがにっこり笑う。


「そんなことしなくても、大丈夫だったんだよ」


「えっ、でも。

お父さん、近所の公立を勧めてたから」


「あぁ、それはだって。

そこなら近所の友達だって大勢通ってるし。

家から近いから、安全だと思ったんだよ」


え…?うそ…。


私、青雲は学費が高いから反対しているのかと思ってた…。