瀬名君、つらい思いさせちゃってごめんね。


私、これからどうしたらいいのか、わからなくなってきちゃった。


「それはそうと。コイツ、どうする…?」


蒼甫君がみんなの顔を見ながら苦笑いをする。


瀬名君はあれから起きる気配がない。


そろそろ時間的に帰った方がいいような気がするんだけど。


「とりあえず、瀬名を家に運ばないとな」


私とさっちゃんは、お店の人にタクシーを呼んでもらった。


蒼甫君と斉藤君が瀬名君をかついでお店を出て、タクシーに乗り込み、瀬名君の自宅へと向かった。


蒼甫君は以前瀬名君の自宅に行ったことがあるみたいで、無事瀬名君の家へ到着した。


瀬名君の自宅は一階が美容院になっている。


私達は店舗横のドアのインターホンを鳴らした。