シーンとする私達のテーブル。


みんなが瀬名君を見て固まっている。


瀬名君、あのー。


一体何を言って…?


「今の何?」


さっちゃんがパチパチとまばたきをしながら言った。


「優月ちゃんと一緒にいたいって、どういうこと?

女の子達に囲まれてるのが、何か関係してるの?」


蒼甫君と私は顔を見合わせた。


蒼甫君はしかたなく、ここ最近の話をさっちゃんに話した。




「ごめんね。
私が斉藤君とばかり一緒にいたから、優月ちゃんがイヤな思いしちゃったんだね」


さっちゃんは顔を真っ赤にして、今にも泣きそうだ。


「そんなことないから…」


私も蒼甫君も必死にさっちゃんをなだめた。


「相当つらかったんだね、瀬名君。

女の子と気さくに話せるタイプじゃないのにね。

でも、一番つらかったのは、優月ちゃんと一緒にいられないことだったんじゃないかな?」


さっちゃんは目に涙を浮かべている。