私達は話せなかった数日間を埋めるように、沢山話をした。


そしていっぱい笑った。


こんなふうに過ごせることが、本当に嬉しい。


みんなの笑顔がたまらなく好き。


私は久しぶりに心の中がほんわかとあったかくなるのを感じていた。


「あれー?瀬名君?」


さっちゃんが瀬名君を見て、きょとんとしている。


「なんか目が…」


さっちゃんの言葉にふと横を見ると、瀬名君の目がなんだかトロンとしていた。


「あれ?ね、眠いのかな?」


斉藤君が瀬名君の顔を覗き込んで言った。


「あー。最近ちょっと眠れてなくて」


瀬名君が目をこすっている。


「お茶飲む?」


私は自分のお茶を差し出した。


すると瀬名君は、細長い指でグラスの上を持ち上げ、グイッと私のウーロン茶を飲んだ。