家に帰ると、私はテレビの前に行き、録画しておいた蒼甫君が出演したドラマを観た。


他の人のシーンやCMはすっ飛ばし、蒼甫君のシーンを1話から順に観ていった。


リモコン片手に、ソファーにゴロンと横になる。


抱えたクッションを、ぎゅっと抱きしめる。


ドラマの中の蒼甫君は、本当に良い演技をしていた。


重光監督から、直接オファーが来るのもわかる気がする。


顔立ちや、スタイルの良さ云々じゃないと思う。


役者として、蒼甫君は本当に才能があるのかもしれない。


テレビに映る蒼甫君はなんだか遠くて。


こんなすごい人が自分の彼氏だなんて。


すごく嬉しいことだけど…。


でも、私はどうなのかな…。