「まぁ、結局のところさ。

アイツが仕事したくない理由ってさ」


「ん?」


洋平君が、私に顔を近づける。


「竹内優月。お前のせいなんだ」


え…?


心臓がドクドク言ってる。


洋平君。


それってどういう…。


「お前が、足を引っ張ってんだ」


「ちょっ。そんなはずないよ」


「いいや。そうだ。

前に言ったよな、俺」


洋平君の切れ長の瞳に、身体がゾクゾクしてしまう。


「アイツにとって、お前は強みでもあり、弱みでもあるって…」


「そ、それは聞いたけど…」


洋平君は私を睨むように見つめながら、椅子にもたれて、スッと腕を組んだ。


「アイツの弱点はお前だ」


え…?