次の日、私は蒼甫君に映画のオファーの話をした。


蒼甫君は、一瞬表情を変えたけれど。


でも、やっぱりやらないと言った。


『私が専属マネージャーになるよ』と言ったけど、あえなく撃沈してしまった。


『優月をあの業界には絶対入れたくない。マネージャーなんて危険過ぎてダメ』と、かえって説教をされてしまうハメになった。


イチャさんが言うように、蒼甫君に天性の才能があるのだとしたら。


私はどうしたらいいのかな…。


辞めて、そばにいて欲しい気もする。


卒業後、私は就職するかもしれない。


そうなったら、今よりもっと会えなくなってしまう。


せめて学生でいてくれたら、お休みの日に会えるけど。


でも俳優だったら、土曜も日曜も関係ないし。


私は、一体どうしたらいいんだろう。