その日の放課後、私達は三人で電車に乗り込んだ。


昼間のうちに、瀬名君は薫さんにメールを送っていた。


コズミックの会社から近いファミリーレストランに午後5時。


瀬名君は窓際の席に。


私と蒼甫君は、壁側の目立たない席に二人で座った。


ちなみに蒼甫君はイチャさんから受け取ったキャップを被り、私はだてメガネを貸してもらった。


制服でバレてはいけないので、私は胸の青いチェックのリボンを外しておいた。


蒼甫君も同じく、ネクタイを外した。


神妙な面持ちで、薫さんを待つこと15分。


ついに、薫さんがその姿を現した。