そして昼休憩。


私と蒼甫君は7組にいる瀬名君を訪ねた。


教室に入ると、生徒達の視線をやたらと感じた。


でも二人で瀬名君のところへ真っ直ぐ行くと、なるほどねと納得されているような感じはした。


瀬名君は窓際の席で、頬杖をついて外を眺めていた。


「せーなっ」


瀬名君の席の前に座り、元気に声をかける蒼甫君。


「……ビックリした。なんだよ、蒼甫。

あれ?優月まで。

どうした?」


きょとんとする瀬名君。


「ちょっと顔貸しましょうねー」


そう言って蒼甫君は、瀬名君の腕を掴んで歩き始めた。


7組の横は、一年生の時と同様、すぐ横に非常扉がある。


そのドアを開けて、蒼甫君は非常階段へと出た。


陽射しが一番強い時間のせいか、生徒は誰もいないようだ。


「なに?二人でどうしたんだよ、急に7組になんか来て」


瀬名君が訝しそうに言った。