「お前は相変わらずうるさいなー。

久しぶりに会ったから、嬉しくて顔がゆるんじまうんだよっ」


「うそー。絶対なんかあったでしょう?」


「そう言うお前こそ」


「えっ?」


「知ってんだぞ、俺」


「はぁ?」


「渋谷と、どこまでいってるか」


小声で囁く蒼甫君。


「はっ?うそ、マジ?アイツ、しゃべったの?信じられないっ。
ちょっとあたし、3組まで行ってくるっ。
説教だわ、説教!」


そう言うと、静華ちゃんは教室を飛び出して行った。


「蒼甫君、渋谷君から何を聞いたの?」


「んー?なんも聞いてねぇよ」


「えぇっ?」


「アイツうるさいから、追い払っただけー」


そっ、それは。


戻って来た時が怖いな…。


「やっと毎日会えるな」


「うん。そうだね」


「撮影は9月いっぱいなんだ。

それ終わったら、オフもらうつもりだし。

ゆっくりしような」


「うん」