帰りのフェリーの中。


私の頭の中は蒼甫君でいっぱいだった。


目を閉じると、蒼甫君の感触が蘇って来た。


後悔は…、してない。


蒼甫君が好き。


私の中の全てが、蒼甫君でいっぱいになってる。


いつの間に私は、こんなに蒼甫君を大好きになってしまったんだろう。


もう他の誰かなんて、考えられないし。


蒼甫君が他の人を好きになるなんて、そんなの絶対イヤだ。


こんなに思いがあふれてる。


大学…。


一緒のところに行きたいな。


ずっと、ずっと一緒にいたいな…。


でも、あそこは私立大学だ…。


それはやっぱり、うちでは厳しいかもしれない。


お父さんは再就職したばかりだし…。


蒼甫君…。


私、どうしたらいい?