中から顔を出した蒼甫君が、ビックリした顔で私を見ている。


「蒼甫君…」


私が名前を呼ぶと、ドアの隙間から手を出して、蒼甫君は私を部屋にグイッと引っ張った。


部屋に入ると、すぐさま私を抱きしめる蒼甫君。


「優月、会いたかった…っ」


ため息混じりの声で、蒼甫君は腕に力を込めた。


「蒼甫君…。私も。私も会いたかった…」


思わず、蒼甫君の背中に腕を回した。


1ヶ月ぶりの蒼甫君。


ホントに、すごく会いたかったよ。


強く強く抱きしめ合う。


いくら抱きしめても、なんだか足りないような気がしてしまう。


蒼甫君が私の顎に手をかける。


クイッと顔を持ち上げられて、唇を塞がれた。


吸い付くような熱いキス。


余裕がないのが感じられる。


蒼甫君の息が乱れている。


激しく重ねられて、膝がガクンとしなってしまった。