付き合って1年。


出会ってからはもう2年と5ヶ月。


俺の高校生活、もし優月がいなかったらどうなってたんだろう?


他の誰かに出会って、普通に恋してたんだろうか?


たとえば優月が、親が勧めるように公立に行ってたら。


たとえば優月が、他のクラスだったら。


ほんの少しのズレが生じても、俺は優月に会えなかったんだよな。


多分、出会う運命だったんだ。


俺と優月は。


「なぁ、優月」


『ん?』


「これからも、ずっと一緒にいよう」


1年先も、2年先も。


ずっと俺のそばで笑ってて。


『うん。いようね』


満月の夜に電話越しに交わした約束。


こんなに綺麗な満月なら、もしかして本当に願いが叶えられるんじゃないかなって。


ガラにもなくそんなことを思った俺だった。