「なんで優月がアイツらにからまれるんだよ?」


普段大きな声を出さない瀬名君が、声を荒げる。


どうしよう。


どう説明したらいいの?


言葉に詰まっていると。


「お前らのせいだよ」


「あぁ~?」


渋谷君の言葉に、顔をしかめる瀬名君。


綺麗な顔なだけに、やけに迫力があってドキッとした。


「竹内は、クラスの女子に睨まれてんだよ。

学年で1、2を争う人気のお前らと、いつも一緒にいるから」


「はぁ?」


何だよそれと、蒼甫君が呆れたように言った。


「竹内は、選択授業でも完全に女子にシカトされてたんだ。

瀬名と神崎を独占してるからって、女子に嫉妬されて…。

それで竹内はこんな目に遭ってんだよ!」