私が近づくと、すかさず私の腕を引く蒼甫君。


ガタッと立ち上がると、私をぎゅっと抱きしめた。


こんなふうに抱きしめられるのはすごく久しぶりで、なんだかせつなくなってくる。


ずっと、こうしたかった。


強く抱きしめ合う私達。


「優月…」


せつない声で呼んで、私を見つめる蒼甫君。


つらそうな顔。


こんな蒼甫君を見るのはイヤだ。


心配して見つめ返していると、蒼甫君が私の唇をスッと塞いだ。


強く押し当てられる唇。


後頭部がしっかり支えられて、反対の手は私の背中をぐっと抱きかかえている。


息継ぎをしながら、必死に絡め合う私達。


胸が高鳴って、どんどん熱くなっていく身体。


ゆらり頭が揺れて、私は壁に押しやられた。


激しく重ねられるキスに、頭の中が真っ白になっていく。


蒼甫君の唇が、今度は首筋に落とされる。


あちこちに触れるザワッとする感覚に、思わず熱い息が洩れた。


「ゆ、づき…」


蒼甫君からも、甘い息が洩れる。


蒼甫君は私の首のリボンを外すと、ブラウスのボタンを素早く3つ外した。


「そ、うすけく…」


唇を塞がれ、その隙に蒼甫君の右手が私の膨らみに直接触れる。


「んっ」


激しい指の動きに戸惑って、思わず蒼甫君の頭を抱きしめた。