静華ちゃんと二人、新しい教室に入る。


外の景色が違って、なんだか不思議な気分だ。


「ホント、見事にバラバラになったわね」


「そうなの?」


「渋谷は3組で、斉藤君は4組。

さっちゃんと蒼甫は5組。瀬名君は7組だったわ」


「……そうなんだ」


そんなにバラバラになっちゃったんだね。


「でもまぁ、しんみりしててもしょうがないわよ。
このクラスでも楽しもうよ」


「うん」


静華ちゃんがいてくれて、本当に良かった。


一人だったら私、泣いていたかもしれない。


だって、ここのクラス。


仲良く話せる人が全然いない…。


「なんか、席決まってないみたいね。適当に座ろうか」


「うん」