その後、私達はおじさんの家へと移動した。


久しぶりに会ったおじさんとみゆきさんは、私と瀬名君をすごく歓迎してくれて、心があったかくなった。


私達は時が経つのも忘れて、その日を楽しく過ごしたのだった。





それからの毎日は、バイトに明け暮れる日々で、気がつけばあっと言う間に春休みは終わってしまった。


蒼甫君はドラマの撮影が終盤に差し掛かっていたので、あの日以来一度も会えなかった。


会えないと、やっぱり蒼甫君がすごく恋しくなった。


蒼甫君への思いは、瀬名君との友情とは少し違っていて。


触れたいとか、抱きしめられたいとか。


蒼甫君を思うと、そういう気持ちが押し寄せて来てしまう。


これが、恋というものなのだろうか。