「ふがっ」


鼻を急に塞がれて、ビックリして目を開けた。


「こんなところで寝るなよ。風邪ひくぞ」


寝転んで私の鼻をつまむ蒼甫君。


「相変わらず無防備なヤツ。俺らに気づかなかったの?」


左を向くと、同じく寝転んでいる瀬名君がいて。


いつの間に?


全然気づかなかった。


二人が片手で頬杖をついて、私を見つめる。


ちょっ、ちょっとこの状況って。


むちゃくちゃ恥ずかしいんだけど。


「可愛いな、お前」


「可愛いよなー」


「ど、どうしたの?二人とも」


二人に優しい瞳で見つめられて、なんだかドキドキする。


なんなんでしょ?この状況。


左右交互に二人をキョロキョロと見ていたら、突然二人がニッと笑って顔を見合わせた。


「せーの」


ん?