いつからだろう?


ここに来るようになったのは。


第三棟と呼ばれている校舎の屋上。


いつの間にか、ここは俺の大切な場所になっていた。


大切な場所?


いや、違う。


そこにいるべき人がいるからだ。


もしいなければ、そこはただの空っぽの空間だ。


俺の世界にいなければならない人。


それは、優月ただひとりってわけじゃないんだ。


アイツもまた、俺の世界の一部なんだ。



なぁ。



お前もそうだろ?



瀬名。