「…うち、竹内っ」


「は、はいっ」


「大丈夫か?ボーッとしてたけど」


「すみません…」


放課後、私は担任の先生に呼び出されて職員室に来ていた。


「竹内、このアンケートは本当なのか?」


「はい…」


私はコクリと頷いた。


「竹内の成績だったら、充分大学を目指せるぞ。

授業料のことが心配なら、奨学金という方法だってあるんだ。

だから、もう一度考え直さないか?」


先生が私の目をじっと見つめる。


私はニッと口角を上げた。


「いいんです。先生…」


「でも…」


私はスッと席を立った。





「私…。







大学へは行きません」