隣の部屋で怒鳴るような大きな声がした。


「え?これって先生の声じゃない?」


「あっ、もう消灯時間過ぎてるよ!」


「見回りに来たんだ。やばい。寝たフリしないと」


「誰か電気消せっ」


電気を消すと、部屋が真っ暗になって何も見えなくなった。


「とりあえず、どこでもいいから女子は布団の中へ隠れてろ」


私が戸惑っていると、襖の向こうでガチャッと部屋のドアが開いた。


ど、どうしよう。


戸惑っているとバサッと上から布団がかけられて、気がつけば私は、誰かと一緒に布団に入っていた。


襖がスッと開けられる。


みんな静かに息を潜めている。


心臓が飛び出しそうなくらいドキドキしてしまう。


それにしても、今一緒にいる人は誰なんだろう?


きっと蒼甫君…だよね?