事前アンケートで既に班分けされていたので、それぞれの班へと向かう。


静華ちゃん、渋谷君はターンが出来るので上級コース。


斉藤君とさっちゃんは、一度だけスキーをした事があるので中級コース。


全くの初心者の私と蒼甫君と瀬名君は、初級コースになった。


私達初心者には、クラス毎にインストラクターの先生が付いて、スキー指導が始まった。


私は板を履いただけで、ビクビクしてしまう。


「優月は滑り方よりも、止まり方を先にマスターしろ」


蒼甫君に言われて、私はとにかく止まる事に力を注いだ。


スキー板を八の字にすると、スピードが弱まって止まるらしい。


「止まれるってわかってれば安心だろ?」


蒼甫君の言う通りで、止まれるようになるとさっきまでの恐怖が無くなった。


「それが出来たら、今度は片方だけ内側に体重かけてみな」


「こ、こう?」


言われた通り、右足に体重をかけると、左に曲がった。


反対に、左に体重をかけると、右に曲がる。


「すごーい。こうやって曲がるんだ」


「そうそう。まずはそれが出来れば上出来」


蒼甫君ってスキーをした事がないのに、どうしてわかるんだろう?


感覚?