「みんな、あけましておめでとう!!!」


「蒼甫、朝からうるさいわねぇ」


「はぁ?挨拶は大きい声でするもんだろ?」


「いーっ」


蒼甫君の後ろから、瀬名君が顔を出す。


「よう」


「おはよ~、瀬名君。あれ~?なんか痩せた~?」


「あ?ああ。ちょっと減量で」


さっちゃんの質問に答える瀬名君。


「仕事、始まったのか?」


渋谷君が問いかける。


「うん。結構ハードでさ」


瀬名君、なんだかやつれた気がする。


もともと細いのに、ますます細くなった。


「ゆーづっきちゃん」


ガシッと私の肩を抱き寄せる蒼甫君。


「おはよっ。久しぶりだね」


「う、うん…」


ちょっ。


か、顔が近いよ。


「はぁー。ちょっと誰かこのバカップル、どうにかしてくれない?」


両手を腰に当てて、呆れ顔の静華ちゃん。


ですよねー。


そう思いますよねー。


ふと振り向くと、瀬名君はいつの間にか自分の席に着いていた。


瀬名君…。


後ろ姿で見てもわかる。


本当に痩せた。


心配だよ…。