「はじめまして。三上洋平(みかみ ようへい)と言います。みんなより一つ年上だけど、よろしくお願いします」


そう言って頭を下げた洋平さんのシルバーの髪が綺麗に揺れる。


友達って洋平さんの事だったんだ。


もう会うことはないと思っていたけど、意外な場所で会うことになってしまった。


「あなた背が高いわねー」


洋平さんを見上げる静華ちゃん。


「瀬名と神崎と三人で並んだら、なんか威圧感があるよな」


目を丸くする渋谷君。


「渋谷も俺も、別に背が低い方じゃないのに、この中にいると小人になった気分だよな」


斉藤君と渋谷君が『うんうん』と頷いている。


「まぁ、とにかく。乾杯しましょ」


静華ちゃんの言葉で、私達はみんなグラスを手に持った。


「メリークリスマス」


グラスのぶつかる高い音が、広いリビングに響き渡った。


蒼甫君は私のそばに来ると、瀬名君と洋平さんのいるところまで私を連れて行った。


「よう、神崎。付き人さんも」


そう言ってニヤリ笑う洋平さんは、今日もなんだかセクシーで。


そこだけなんだか異空間な気がした。


「ビックリした。洋平がここに来るなんて」


「裕樹が誘ってくれたんだ。俺も神崎と付き人さんに会いたかったしね」


そう言うと、洋平さんがチラリと私を見た。