飲み物やグラス、料理を全て運び込み、私達はソファーに座った。


「瀬名君、遅いわね…」


静華ちゃんが壁にかかったアンティーク調の時計に目をやる。


友達と来るって言ってたけど、道に迷ったのかな?


その時、ピンポーンとインターホンが鳴った。


「あ、来たみたいね」


静華ちゃんが門扉の鍵を解除しに、キッチンへと向かった。


しばらくすると、家の玄関が開く音がして、リビングのドアが開いた。


「いらっしゃい。瀬名君。お友達も。こっちよ」


静華ちゃんの後に瀬名君が入って来る。


「遅くなってごめん」


瀬名君の後に続いて入って来る一人の男性。


「お邪魔します」


その姿に私と蒼甫君は顔を見合わせた。