冬休みまであと数日となったある日の休み時間。


いつものメンバーで話していたら、静華ちゃんがやって来た。


「ねぇ、みんな。クリスマスうちに来ない?」


「静華ちゃんの家に?」


「うち、毎年盛大にやるのよ。みんなが来てくれたら楽しいわ」


「盛大にって、クリスマスパーティーを?」


斉藤君がきょとんとしている。


「コイツの家スゲーよ。俺も小学生の頃行ったけど、めちゃくちゃ豪華なメシが食える」


蒼甫君は、行った事あるんだ。


めちゃくちゃ豪華って、一体どんな食事なんだろう。


「このメンバーだと、カップルばっかりになるわね。瀬名君の彼女は来れそう?」


静華ちゃんの言葉に、みんなの視線が一斉に瀬名君に向いた。


瀬名君は薫さんの事を自分から話したりはしないから、実はみんなひそかに知りたがっていた。


薫さんとはあの夏以来会ってないけど、元気なのだろうか。


「アイツは仕事だから無理だ」


「カップルじゃなくても別にいいのよ。瀬名君にも来てほしいわ」


「んー。じゃあ俺、友達誘っていい?男だけど」


友達って誰だろうと、ふと考える私。


「瀬名君がそれでいいならいいわよ」


そんなわけで私達は、クリスマスに静華ちゃんの家へ行く事になった。