「優月~」


そう言って蒼甫君が、スカートをヒラヒラさせて近づいてくる。


「蒼甫君…」


「どう?」


ちょっと女の子っぽい仕草をする蒼甫君。


ど、どうって聞かれても、なんて答えたらいいのかな…。


「あの…ね。

顔はすごくキレイだと思うんだけど。

身長180cmの男の人がする女装って、なんていうか迫力があって、正直ちょっと怖いかも」


私、ストレートに言い過ぎかな?


「えー?怖いの?裕樹ちゃーん。聞いたぁ?怖いんですってよー」


「マジかよ」


そう言って私の顔を覗き込む瀬名君も、顔はセクシーでホントにすごい美人なんだけど、182cmの人の女装はやっぱりド迫力かも。


衣装のせいかもしれない。


なんか全体的に面積が大きいんだもの…。


これがチャイナドレスとかだったら、ちょっと違ったのかもしれない。


まぁこの迫力も、面白くて文化祭が盛り上がりそうだよね。