「瀬名君、どう?」


「あー確かに。こうしてると、悩みなんてどうでもいいかもな」


「だろ?」


私は瀬名君の隣に行き、フェンスに足をかけて、空を見上げた。


それを見ていた蒼甫君が私の隣に来て、フェンスに足を引っかけた。


三人で並んで空を見上げる。


「綺麗だね」


「うん…」


私は目を閉じて、秋の風を胸いっぱいに吸い込んだ。


「俺、頑張るよ。ありがとな」


私達は並んで、しばらく秋の高い空を見上げた。