俺と優月は、駅への道を歩いていた。


途中、あんまり会話はなくて。


でも、なんかこのままじゃ嫌な気がしたから、俺は近くの公園へと優月の手を引いた。


公園に着くと、優月はブランコに乗った。


俺もその隣のブランコに座る。


キィ、キィと、ブランコが小さな音を立てていた。


「優月、さっきはごめんな」


優月が真っ赤な顔をしてうつむいている。


「あんなことするつもりで、家に上がったんじゃないんだ。本当に」


今さらこんな言い訳したって、嘘っぽく聞こえるだろうけど。


「正直、優月が止めてくれて良かった。

俺、ヘタしたら、あのまま暴走しそうだった」


本当に、ヤバかった。


何かが外れたみたいに、頭の中が真っ白になった。