「あの子、学校で相当モテるでしょう」


「はい…。そうですね」


「目立つと思うわ。あの容姿。

優月ちゃんは、そんな学校のヒーローを独り占めしちゃってるのね」


そう…なんだよね。


もう最近じゃ、私と蒼甫君が付き合ってるって、公然になってきているし。


誰も文句は言わないけど、女の子達の視線はビシバシ感じてる。


私も一度経験があるからわかる。


以前、蒼甫君が急に話してくれなくなった時。


遠くから見ていると、蒼甫君の周りは、人とは違うオーラみたいなものがあって。


本当にキラキラしてて。


その近くにいられなかった時、すごく蒼甫君を遠く感じた。


そして、あの場所に行きたいと強く思った。


みんなだって、きっとそうに違いないんだと思う。


「あの子には、天性のものがあるわよね。

本人は、あんまり自覚ないみたいだけどね。

でも、埋もれさせるにはあまりにも惜しいわ。

だって、磨けばいくらでも輝くはずだもの。

私もズルイ大人だからさ、ついお金儲けのこと考えちゃうけど。

実際そうだわ。あの子は売れるわよ」


蒼甫君…。


私、怖いよ。


どうしたらいいの?