「いいから、おいでって」


私はおずおずと、蒼甫君の広げた脚の間に座った。


うー。


当たり前だけど近い…。


蒼甫君が後ろから私を抱きしめる。


息が耳にかかって、くすぐったい。


「優月。瀬名の事は確かに心配だけど…。

アイツがちゃんと考えて決めたことなら、俺らが口出しするのはやめような」


「うん…」


そうだよね。


瀬名君がモデルをするって決めたのには、きっとそれなりの覚悟があってのこと。


必要以上の事は何も言えないよね。


私が考え込んでいると、蒼甫君が私の身体を少し横に傾けた。


私はくっと顔を上にあげられて。


そのまま、唇を塞がれてしまった。