お昼時間。


みんなで久しぶりに会えたので、私達は中庭でご飯を食べることにした。


9月と言えども、まだまだ暑い。


私達は大きな木の下の芝生に座った。


7人で円を作って、まるで遠足みたいだ。


「もうすぐ文化祭があるわよ。実行委員を募集してるんだけど、誰かやらない?」


「甲斐。俺とさっちゃん、去年やったんだ。
大体の事は把握してるし、今年もやろうか?」


「ホント?斉藤君。経験者がいてくれると助かるわ。
さっちゃんもいいの?」


「斉藤君がやるなら…」


「やった!じゃあ決まりね。今年は去年より盛り上げるわよ」


さすがだなあ、静華ちゃん。


生徒会、静華ちゃんと代わって良かった…。


「優月ちゃんはどう?
あっ、バイトがあるから無理よね?」


「うん。ごめんね」


「気にしなくていいわよ。瀬名君はどう?」


みんなの視線が一気に瀬名君に向かう。


「あ…、俺も最近バイト始めたんだ…」


「え?何のバイト?」


「薫の…。
彼女の仕事を、ちょっと手伝ってる…」


薫さんの仕事を…?


薫さん、仕事見つかったんだね。


良かった…。


「バイトがあるんじゃ、仕方ないわね~」


「おい、静華。俺には聞かないのかよ?」


「は?蒼甫。どうせアンタはやる気なんかないでしょ?

だから聞かないのよっ」


「あー?」


「なによ。実行委員やるの?」


「…。やらない」


「ほら見なさいよ」


二人のやりとりに、みんながクスクス笑う。


この二人がいると、いつもにぎやかなのよね。