「いいよ。好きなだけ泣いても。

でも、瀬名のことで泣くのは、今日だけな」


そう言って蒼甫君は、私の背中をトントンと優しく撫でた。


蒼甫君には、全部お見通しなんだね。


私は瀬名君を思って、いっぱい泣いた。


瀬名君の優しさに、私は甘えていたんだ。


瀬名君には、いつももらってばかりで。


私からは何もしていない。


これからでも遅くないかな?


私、瀬名君をちゃんと応援するから。


瀬名君を支えるからね。


今までしてもらった分以上に。


きっと、何倍も返していくよ…。