しばらく歩いて、私達はお祭りの会場に到着した。


沢山の出店が出ていて、人もかなり賑わっている。


「とりあえず、腹減ったよな。なんかガツンと来るヤツ食いてぇけど」


バイトの後だから、私達はお腹がペコペコだ。


とりあえず、目についたものからいただく事にした。


唐揚げ、ポテト、牛串、イカ焼きなどなど。


蒼甫君と瀬名君はモリモリ沢山食べていた。


もちろん私もしっかり食べた。


「人が増えて来たよな。あっちにたこ焼きあったから、買って来たいんだけど」


「俺も焼きとうもろこし買いたいんだよな。

優月、ちょっとここで待ってて。

人とすれ違う時に浴衣が汚れてもいけないし」


「わかった」


「すぐ戻ってくる」


「行ってらっしゃい」


蒼甫君と瀬名君はそう言って、出店が集中している場所へと向かった。


ホントに人がすごく増えて来た。


もうすぐ花火が始まるからなんだろうなあ。


私はしばらく一人で立って待っていた。