「あー、優月、ほら。ここ間違えてる。だから詰まってんだよ」


蒼甫君はこの近さ、なんともないのかな?


私は恥ずかしいのに。


「ホントだね。気づかなかった。ありがとう」


そう言うと、蒼甫君はにっこり笑った。


うっ、だからその笑顔も!


綺麗な顔にドキドキするのに。


「ん?優月なんか顔赤くない?」


うっ。瀬名君に気づかれちゃった。


「暑い?エアコンの温度下げる?」


「ううん。大丈夫だよ」


「そう?ならいいけど」


そう言って笑った後、瀬名君はまた宿題を再開した。


良かった。


とりあえず、バレてないみたい。