その日のバイトが終わった後、私と瀬名君は蒼甫君のサーフィンを見に行く事にした。


サーフィンが出来る場所までは、バスで移動する。


冬休みに行ったあの海岸だ。


海に着くと蒼甫君はあっという間に準備をして、おじさんがいるところへ走って行った。


私と瀬名君は砂浜に座って、蒼甫君がサーフィンをしている姿を眺めた。


「アイツ、すげぇよな」


瀬名君が感心している。


「サーフィンやってる時が一番かっこいいかもな」


ホントそうだよね。


学校の女の子達がこの姿を見たら、大変な事になるかもしれない。


「ねぇ、瀬名君。あれって…」


私達の視線の先に、海から上がってくる一人の女性が見える。


「ん?何?あっ…」


瀬名君もその人の存在に気づいたようだ。