午前中はわりとヒマだったけど、11時過ぎになると、お客さんが少しずつ増えて来た。


厨房を覗くと、蒼甫君がひたすら焼きそばと格闘中。


瀬名君はフライヤーでポテトや唐揚げを揚げながら、同時にうどんやカレーも担当している。


やっちゃんはタコライスを作ったり、焼き鳥やフランクフルト、イカやサザエを焼いたりと忙しそうだ。


私は接客とお会計をしながら、かき氷を作ったりした。


予想はしていたけど、蒼甫君と瀬名君は女性客に大人気で、下は中学生から、上は40代と思われる方まで、本当によく話しかけられてた。


蒼甫君は去年もやってたせいか慣れたもので、爽やかな笑顔でお客さんと元気に話していた。


瀬名君は寡黙だけど、その姿を何度も見に来るお客さんがいたりして。


この二人がいたら、かなり売り上げが上がるんじゃないかなと思った。