「優月ちゃんには、お客様の応対やお茶出しをしてもらおうと思うの。

あとは書類整理とか荷物の発送、簡単なPC入力をお願いしたいわ。

それ以外は清掃かな?そんなところよ。

なんとか出来そうかしら?」


「はい、頑張ります」


「今日は誰も来ないから、お茶でも飲みながら、のんびりしましょ」


高田さんはそう言うとコーヒーを入れに行った。


「あっ、手伝います」


私は立ち上がって、高田さんの近くへ行った。


近くに行くと高田さんて、なんだかいい匂いがする。


なんの香りなのかな?


「優月ちゃん、今度来る時に自分のマグカップを持って来るといいわ。ここに置いておいていいから」


「はい」


私達はコーヒーを入れると席に戻った。


「ねぇ。優月ちゃんて、彼氏いるの?」


小指を立ててコーヒーを飲む高田さんを横目で見ながら、私はいないんですと答えた。


「えーっ、こんなに可愛いのに?じゃあ、好きな人はいるの?」


「好きな人…ですか?」