放課後、またあの奇妙なメンバーが集まった。


蒼甫君、瀬名君、渋谷君、私の四人だ。


目的は、静華ちゃんをどうするか話し合うためだった。


「静華が三年間、好きだったヤツ?」


蒼甫君がうーんと首を傾げる。


「アイツ、海にはいっつも違う男を連れて来てたからなー。どれが本命かって聞かれてもなあ」


静華ちゃんってすごいんだ。


やっぱり相当モテるんだね。


「海に連れて来てたヤツは違うと思う。完全な片思いだったらしいから」


「じゃあ、俺じゃわかんねーよ」


蒼甫君がお手上げの仕草をする。


「かなり本気だったみたいだし、そいつがどんなヤツか知りたいんだよ。

何かヒントになるかもしれないだろ?」


瀬名君の言葉に、蒼甫君がチラリと渋谷君を見た。


「渋谷、お前同じ中学だったんだろ?

何か知らねーのかよ」


蒼甫君に聞かれるけど、渋谷君はなぜか黙っている。


「……どうしたの?渋谷君」


険しい表情の渋谷君。


「お前、どしたの?」


渋谷君の様子がなんだか変なので、蒼甫君も瀬名君もきょとんとしている。


「あの…さ。



それ…。




俺のことだ」