「竹内を生徒会に入れる事には成功したけど、竹内と瀬名を引き離せるのは放課後だけ。

それで甲斐はこのことを思い付いたんだ。

アイツは俺が竹内を好きだってことに、いち早く気づいてたようだし」


渋谷君はグッと下唇を噛んだ。


「渋谷も利用されたってわけか」


蒼甫君がため息をつく。


「アイツの思惑通り、お前らは竹内を避け始めたし、その上知らないヤツに襲われて、竹内はかなりつらそうだった。

だから、俺の告白にOKしてくれたんだと思う」


渋谷君が悲しそうな瞳で、私に視線を移す。


「弱ってるところに付け込んでごめん。
そういう意味じゃ、俺は甲斐と同罪だよね」


そんなことない。


それに甘えたのは私だし。


「だから、俺と付き合うって話、無かったことにしてもいいよ」


「渋谷君?」


ど、どうして?