「ごめん、優月。俺も瀬名もあの写真見せられて、かなり凹んだんだ」


「そこまで優月が渋谷のことを好きだったのかって、ショックだったんだよ」


「だから、ずっと避けてたの?」


「優月に確かめるのが、正直怖かったんだ。本当にごめん」


そんな誤解があったなんて…。


どうして、こんなことに…?


涙が頬をつたう。


「わ、たし、本当につらかったの。二人と話せなくて、寂しくて。

だから私…っ」


渋谷君と付き合うことにした…とは言えなかった。


「ごめんな」


ぽつり呟いて、瀬名君は私の頭をぽんぽんと撫でた。


「渋谷。どうなんだよ。お前と静華、手を組んだのか?」


蒼甫君が渋谷君をじっと睨んでいる。


渋谷君は大きく息を吸って吐いた。


「それを仕組んだのは俺じゃない」


私はゴクッと息を飲んだ。


「全部、甲斐静華の仕業だ」


えっ?


どういう…こと?


「はぁ?アイツがこんなことして、何のメリットがあんだよ。ワケわかんねぇ」


蒼甫君が頭を抱えている。


瀬名君も腕を組んで考え込んでいる。


「静華ちゃんがどうして?」


私も聞かずにはいられなかった。


「甲斐は…」


渋谷君が静かに口を開いた。