放課後、私は生徒会室へと足を運んでいた。


蒼甫君には待たなくていいよって何度も言ったのに、教室で待ってるからって聞かなかった。


今日の生徒会の仕事はあまり無くて、いつもより少し早めに終わった。


「竹内」


生徒会室を出た直後、渋谷君に呼び止められた。


「今日、一緒に帰れる?」


うっ。


ど、どうしよう。


「あの、蒼甫君が一緒に帰るって言ってて。

何度も断ったんだけど、ダメで…」


私の言葉に、渋谷君の顔が歪む。


「神崎がいても、俺は絶対竹内と帰るから」


う~。なんでこうなっちゃったのかな?




私と渋谷君は、先に1組の教室に行って渋谷君の荷物を取り、二人で7組へと向かった。


7組の教室からは明かりがもれている。


誰かがいる証拠だ。


どうしよう。


なんだかドキドキする。


私は緊張しながら、教室のドアを開けた。


あれ…?