「竹内、大丈夫?」


ビクンと指先が震える。


渋谷君に声をかけられ、私はハッと我に返った。


そうだった。


生徒会の話し合い中だった。


いけない。


ボーッとしてた。


この頃、頭の中が蒼甫君と瀬名君のことでいっぱいで。


正直、苦しい。


なんだか集中出来ないまま生徒会の話し合いは終わり、ふぅとため息をつきつつ生徒会室の扉を開けた。


「竹内、今日も送るから」


渋谷君が慌てたように、生徒会室から出て来る。


渋谷君はあの事件以来、生徒会のある日は必ず私を家まで送ってくれる。


教室へも必ず一緒に来てくれる。


絶対、私を一人にしない。


そんな渋谷君が、今の私にとっては一番の支えで。


彼がいなかったら、壊れてしまいそうだ。