こうして遠くから見てみると、私があの場所にいたなんて信じられない。


あの二人と、いつも一緒だったなんて。


夢…だったのかな?


遠くから見る蒼甫君と瀬名君は、すごくかっこよくて、まぶしくて。


彼らの笑顔を独り占めしている静華ちゃんに嫉妬してしまう。


あぁ…、そうか。


私は周りからこんなふうに見られていたんだ。


蒼甫君と瀬名君がただそばにいると言う事が、どれだけすごいことだったのか…。


彼らが話しかけるだけで、


彼らが笑うだけで、


彼らがいろんな表情を見せるだけで、


こんなにも周りの空気が華やいで、


輝いて見えるんだもの。


それを私は、ずっと一番近くで見ていたんだ。


なんて、贅沢な時間だったんだろう。


私なんかには、もったいなかったんだ…。