響子は、一体どんな大人になっているのか・・・。



中国で見せてもらった写メで、見た目はある程度想像出来るが、人柄とか変わって無いかな・・・。



最初の一言は、なんて声をかければ良いのか考えていた。



廊下を歩いて、奥の部屋の扉が開けられた。目の前に見えたのは、仏壇だった。



「3週間前に、子供を助けようとして車に・・・。」



か細い声で、響子の母親が説明してくれた。


助けた子供は、ほぼ無傷だった…


しかし、響子は、打ち所が悪く病院で息を引き取ったと教えられた。



義之は、愕然とした。


やっと会えると思ったのに…。


義之は、泣きたいのを我慢して、線香を上げ、御悔やみの言葉を残し、響子が住んでいた家をあとにした。