----ある日の下校時間----
後ろから男の声が聞こえる。
男はムッとした表情で言う。
「お前が義之って奴か?」
…
……
「そうだけど、なにか?」
……誰だ?という顔をする義之……
「そうか、お前かっ!」
そう言うなり、男は殴りかかってきた。
一撃目を何とかかわした義之は、殴りかかってきた男を観察する。
その男は、筋肉隆々でいかにも強そうなお山の大将タイプ。
そして、周りに数人の子分らしき男達…
勝ち目は薄いと感じた義之は逃げた。
この日を境に、男からのイジメも受けるようになる。
女子のイジメと違い、男子のイジメは、主に殴る蹴る等の暴力だった。
日に日に、義之に絡んでくる数が増え、待ち伏せする数も増える。
逃げる義之に、男達は、石を投げる等、暴力行為はエスカレートしていった。