若干、悪態をつくような感じで喋る。



「そんな奇特な奴がいるなら会いたいもんだな。」


「じゃあな。部活頑張れよ。」


いかん!これじゃ…。
最後ぐらい爽やかにいこう…。


「病み上がりなんだから無理すんなよ。」


響子は静かに応えた。

「うん!」



そう言うと、義之は静かに歩き出した。


心の中で義之は何度も言った。


ありがとう、好きだ!
大好きだ!本当に好きだ!


最後に声にでない言葉がでる。


さよなら・・・。



義之は、結局最後まで振り返ることをせず会話した。



多分、響子を見てしまったら、色々な感情が噴出して、自分がどうにかなってしまいそうで怖かったからだ。


結局、告白どころかお礼も言えず、ぶっきらぼうな会話で終わってしまった。


せめて御礼ぐらい言えよ俺!!
自分の行動を自分で責める義之。