「うわっ!あっぶね〜」



かわす義之。



「ちぇっ惜しい!」
「今のマジ蹴りじゃん!」
「スケベな義君が悪い!」



赤面しながらも、はにかむように笑っていた響子を見て、からかうのが成功した義之も笑った。



笑った義之を見た響子が言った。



「病気で大変だと思うけど、義君は笑顔が一番いいよ。」


「だから、笑顔でいてね。」



そう言うと、校舎に戻って行った。



大笑いしていた義之は真顔になる。


急に褒められたのもあり、赤面してしまった。



別に死ぬ事が決まっているわけでないし、何ウジウジしていたんだ俺は・・・。



響子の笑顔で、今まで重く見えないプレッシャーが吹き飛んだ。



改めて響子の存在の大きさを知った1日だった。



家に帰宅すると母が待ち構えていた。