しかし、1人で生きていけない子供の自分が、ダダを捏ねたって親に迷惑をかけるだけというのもわかっている。



一通り考え、頭を整理すると、怒られる前に淡々と引越しの準備を行う…。



2週間後…



クラスメイトが開いてくれたお別れ会でも、感情を表に出すのが苦手な義之はクールに振る舞った。




3年半過ごし、色々な思い出が詰った町を離れていく…



引越し先は、直ぐ近くだというのに、遠くに行く気分の義之。



転校して先ず驚いたのが、前の学校で、終わったばかりの野外活動(修学旅行)が、2週間後に迫っていた事だ。





急な転校という事もあり、人が少ない班に入れてもらう等、準備は慌しく行われ、まだ同じ班の人の名前と顔が一致しないまま野外活動はスタートする。