嫌な、声がした。 寒気がする。 「貴斗(たかと)様…」 そう、あいつだ。 私の、婚約者…。 7つ上で、お仕事で忙しそうな方。 私はこの人が、 嫌いだ。 「紅ちゃんに会いに来たよー!」 といい、私の体に手を伸ばす。 「…っ」 抱きしめられそうになった。 私は、立ち上がり避ける。 来ないで。 「紅ちゃんは照れ屋さんんだよね。 僕はよく知ってるからさ。」 気持悪い。